10月7(土)、富士山(3,776m)に登ってきました。 シーズン中の富士山は大変な混雑になるらしいので、シーズンを外しての登山のチャンスを密かにうかがっていたのですが、とうとうチャンスが巡ってきました。 「富士山は登る山じゃない、見る山だ」というのをよく聞きますが、実際はなかなか登り応えのある手強い山でした。 しかし、この時期の富士山は山小屋がすべて閉まっていて、登山者もほとんどなく、気候も厳しいので、しっかりした装備が必要です。 |
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10月6日夜7時に富山を出発。北陸・上信越・中央自動車道を通り甲府南インターで下車。 西湖湖畔の宿に荷物を下ろして富士山麓の富士スバルライン料金所入口に深夜1時到着。 富士スバルラインはこの時期、夜7時〜翌朝3時まで通行止です。 そのため、この日はスバルライン料金所前に車を止めて車の中で熟睡。 朝4時半に起床して早速スバルライン料金所を通過。スバルライン通行料は往復2,300円です。 料金所から車を走らせること約30分。スバルライン終着点の新五合目に到着。 こんな早朝にも関わらず、駐車場には既に車が2・30台いました。 多くは日の出と付近の散策が目的の人達で、登山者はほとんどいませんでした。 |
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スバルラインはしっかり整備された道であり、新五合目にはレストラン・ホテル・お土産屋が建ち並び、大駐車場、展望台、大型バスのロータリーありと、かなり整備された印象で、登山口というより、完全に観光地といったところです。 新五合目の駐車場で群馬から来たという登山者に話を聞くと、先日山頂には降雪があったとのこと。雪関連装備は持ってきていなかったので、「まずい」と思いつつ、登れるところまで登ろうと決めて5時半過ぎから登山を開始しました。 |
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写真は新五合目の登山口です。 この辺りは森林限界ギリギリのラインで、ここから6合目まではゆるやかな傾斜が続き、散策を楽しむコースとなっています。 所々観光馬車の落として行った馬糞が落ちているのでふんずけないように注意します。 この日の気温は朝方新五合目で4度でしたが、風がとても強く、体感温度はマイナスでした。 6合目からはいよいよ本格的な登山に入ります。 |
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写真は多分8合目から登ってきた道を見下ろしたもので、絵に描いたようなつづら折りで高度を稼ぐ登山道が写っています。 登山道は崩落による落石に備えて壁で守られています。 富士山は遮るものがないので、風が強いと逃げ場はありません。 しっかりした装備じゃないとどんどん体力を奪われてしまいます。 耳が隠れるような帽子、手袋、靴と靴下の隙間に小石が入ると痛いので、スパッツの使用をお勧めします。 また、やっぱり酸素が薄いので、携帯用酸素ボンベがあると精神的にもいいです。 |
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富士山は溶岩石を細かく砕いたようなザレ地が一面に広がり、独特の風景を作り出しています。 他の山と比べて登山道の道幅は広いと感じました。 また、山小屋が多く、今回通った「河口湖・吉田口登山道」だけで20軒近くの山小屋が建っています。しかし、この時期どの山小屋も既に冬ごもり閉鎖していました。 閉鎖している山小屋の中に、なぜか有刺鉄線で扉をガードしている山小屋が多く見られ、これは何か意味があるのか、ちっょとよく分かりません。 富士登山道はブルトーザーの道もあってちょっと複雑ですが、道の分岐点にしっかりした看板はほとんど立っていないので注意が必要です。 |
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10時半に山頂到着。 結局積雪はほとんどありませんでした。 山頂から少し歩いて富士山火口を覗いて見ると、こりゃすごい。巨大な火口に圧倒されました。 火口の向こう側に写っているのが富士山測候所であり、日本最高地点の「剣が峰」です。 約2時間かけて火口部をぐるりと一周する「お鉢めぐり」に出発。 「お鉢めぐり」は理由は知らないのですが、時計回りに周るものらしいです。 |
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「お鉢めぐり」に出発して40分、駿河湾や伊豆半島が雲間から見えてきました。 ここまで来ると静岡県側から登って来た登山者とチラホラ会うようになります。 |
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「馬の背」という最後のきつい登りを登りきると日本最高峰の富士山「剣が峰」です。 制覇〜。 |